THE LAST SAMURAI を見た
すげーかっこよかった! 久しぶりの先行上映。
ちょっと琴とか尺八とかの音が入りすぎてる気がするけど、それはハリウッドだものしょうがない。富士山がでかすぎるのもまぁ仕方あるまい(笑) 横浜港からあんな大きさで見えるわけねーぞ。
ちょっと残念なのは、ロケ地が日本じゃないっていう違和感がどうしても出てる。いくら山間の村と言ってもそんなに外界から隔離された地域ではなかなか生活できるもんじゃない。というか田んぼとか畑とかが景観に入ってこなさ過ぎ。まーこれはネイティブの田舎者じゃないと感じない違和感かもしれない。扇状地とか、そういう土地を再現するのは外国のセットじゃいくらなんでも無理だべ。それこそ CG バリバリに使わないと。 あと、最後の超重要シーン。そんなとこでみんなでひざまずいたりしません。そりゃいくらなんでもねーべ。話の流れからするとやりそうだなとは思うけど、ちょっとなぁ。
でもあれですな。CG 全盛のご時世に、(そりゃ随所で使ってるだろうけど)基本的に人間と自然を中心に撮られた、しかも昔の日本を題材にした映像ってのはやはり心が落ち着きます。あの映像を日本人じゃない監督が作ったってのは見事としか言いようがないでしょう。よー勉強してるわ。 それと日本人のキャスティングがうまい。ま、これは日本人がやってるんだから当然ちゃー当然なんだけど、目立つところでは小雪以外はハマり役。小雪は日本女性にしてはスタイル良すぎます。あと、未亡人にしては生活感なさすぎ。まぁ、スタイルが良くて顔がくどくなく、髪が長く、色気もあるのでハリウッド的には申し分ないでしょうな。でも天皇役とか渡辺謙とか真田広之とかいいですな。真田広之の、こう、抜き身の刀のようなとがった感じがたまらんです。ある意味最も侍らしいのは彼ではないかと。主に忠誠を誓い、たゆまぬ鍛錬を続け、ときに後進の指導に当たったりと実際にいちばん働いている。おいしいところは全部渡辺謙とトムクルーズに持っていかれる辺りも実にそれらしい。好きだなぁ、真田広之。この報われない感じがサイコー。トムクルーズも大好きだが、報われなさ感は皆無なのが惜しい。いや渡辺謙も好きですよ。同郷ですし。でも渡辺謙については語ることはないです。一言、見事すぎます。どう見たってこの映画の主役は彼です。
正直、THE LAST OF MOHICANS は完全に越えてますな。比べるなって? あ、この映画、なんで好きかって、ハリウッドお約束のあまりに簡単に恋に落ちる主人公がいないってのが大きいのかもしれん。