常日頃意識していることがある。それは自分が居なくなっても仕事が回るようにし続けるということである。
人から人へ、記憶と口頭伝承に頼った情報共有はダメだとはっきり意識するようになったのはもう8年近く前の話で、当時から今と似たような、トラブルシューティングやサポート、システム管理をこなす日々は続いている。1今もってちゃんと実現できているわけではないが、自分じゃなくても、自分と同等以上かあるいは少々の教育で同じレベルの仕事がこなせる人がいれば、人手を含めたシステム全体が破綻せずに動き続ける、つまりシステム全体のバックアップがあるという状態を目指している。
そのためにドキュメントを書く。可能な限り自分という人間に依存しない形でシステムを維持するために。この際に最近は Wiki の力を実感することがよくある。先日書いた、
- 検索できる
- クライアントに依存しない
という点である。誰かの機械、誰かの所有ファイルに依存せずに情報を残せ、すぐに検索もできることがとても便利なのだ。
しかしこの情報は同じ意識を持っている人が自分以外にいないと維持されないし、ひどい場合は見もされない。目下この Wiki の利用をどう浸透させるかがいちばん難しい課題である。読めと言えば読むが普段からチェックするでもないし、書くのはさらに敷居が高い。RSS とかも浸透してくれるといろいろやりやすくなっていいんだが、なかなか難しい。普段の作業がブラウザベースで進むならともかく、そうでない場合はやはり道具を持ち替えなければいけない点がすでに敷居でもあるようだ。ブラウザはそんなに軽いアプリでもないし。2
自分に命令する権力があればね、簡単なんだけど。それよりこれが便利だってあまり感じていないようなところが残念。結構工夫してるつもりなんだけどなぁ。誰にでも向いているツールではないと思うけど、できるだけ広く使ってもらうためには、何が足りないのだろう。正直今は手詰まり状態。3Wiki を使うことをセンスと権力に頼らずに広めていくのはどうしたらいいんだろなぁ。