以前早口の話に触れたことがあったが、やはり自分は頭はぶんぶん回す方が気持ちよいし、自分のためによさそうである。頭が疲れるくらいに高速で本題と本題じゃない話題を展開し、トレースし反芻してまぜ返すのはとても面白い。様々な刺激が頭の中を駆け抜け、気持ちが新たになったり、ふとした思いつきが出てきたりする。しかしこれは会話の相手が同じスピードでついてこれないとできない。
いつもいつも疲れるほど回すこたぁないけど、回した結果として気持ちよさが残る相手は貴重だ。
…ということは説明が徒労に終わったときに痛いほど感じる。めんどくさい思いをしてだるさだけが残るなんてあほくさい。
エキサイト創業者に聞く、Wikiブームの実情 (CNET Japan)
メールの話が出ていたので、触発されて以前から思っていたことを。断片的にはすでに何度か書いているような気がするけど、復習ってことで。
個人的に、既存の多くの Wiki がメールと相性が悪いのは問題だなと感じている。それは編集の通知をメールで出せるとかそういう技術的な話ではなくて、Wiki のソースをメールで送ろうとしても読みにくいってこと。ときどき Wiki のソースは人間にも機械にも読みやすいと思っている人がいるけど、これは結構な割合で嘘だと思う。試しに Wiki 文化になじみのない人にソースをそのまま送りつけたら怪訝な顔をされるだろう。
そりゃそうだ Wiki は WikiWikiWeb であり、Web サイト上に文書があるのが前提なのだというのは正論なんだけど、自分の手元にない情報と自分の手元にある情報をうまく整理つけて取り回しできる人は、実はそれほど多くない。つまりそもそも Wiki の情報は手元にないものだから、Wiki 文化の外にいる人には扱いにくいという問題を抱えているし、例えばこれ読んでおいてくださいと言われてメールに URL が書いてある場合と、実際の文章が書いてある場合でどちらがちゃんと読まれるかを考えると、そりゃー文章が書いてある方だろうと思う。
で、何が言いたいかというと、
- Wiki 文化はまだ根付いていない
- Wiki に書くことが根付いていないと、多くの場合読むことも根付いていないだろう
- Wiki 文化の圏外に居る人に何か文書を読ませたい場合はメールで送りつけた方が効果的
- Wiki 文化内の人間としては Wiki ソースを貼付けてメールで送れると楽
- Wiki ソースがそのままメールに貼付けて違和感のない形になっていると両方の文化の人にとって嬉しい
ということが言えるんじゃないかなぁと。1
で、そのために個人的には reStructuredtext に期待しているというのは前にも何度か書いた気がするんだけど、setext を知らない人にはこの話は単なる飛躍なのよね。では書きましょう。setext は、プレインテキストであるメールの中で文章の構造を記述するために考案されたのです。確か。2だからその拡張版である reStructuredText に期待するのは当然なの。
ただし、現状で安心して日本語で書けて reStructuredText をサポートしている Wiki は選択肢があまりない3と。こういうことです。