Creole とな
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いよいよ本家と言えそうなところで Wiki 記法の標準化を検討し始めているっぽい。
でも。個人的にはこの手のプロジェクトではいい成果が出そうにない気配をいつも感じている。もちろん標準案が完成したらそれはとてもいい成果だろう。でもそれが Web 向けの構造化テキストの標準として本当に「いいもの」になるかどうか、どうにも疑問なのだ。
現段階でもいきなり bold を <strong> で、italic を <em> で実現しようとしているところが気になって仕方がない。bold の <strong> はまぁいいとしよう。でも italic は <em> とは限らないはずだ。たまたま HTML ブラウザのデフォルトスタイルで <em> が italic になっているだけで、italic の意味するところが <em> であるというわけではない。この二つはイコールではなくて意味的には一方通行のはずである。italic が <em> を意味しないとは言わない。しかし <em> とは限らないだろう。
どうせ HTML への変換を前提に考えているんだから、最初から obsolete な italic や bold という要素を入れなければいいのになぁ。それとも物理マークアップ推奨派の人が多いのか? それはそれで合点がいくんだけど。bold や italic は文脈に応じてこういう意味になるという慣用があるので、それに従えばよいという考え方もなくはないと思うし、論理マークアップ前提にするとどうしても記法が増えてしまうので、シンプルに保つという意味では物理マークアップの方が都合がよい。
でもだったらそのものずばりの物理マークアップを推奨してくれた方がよほど潔いと思うんだよな。というかこれはあれか、Wiki 記法ではなく XHTML の方を問題にすべきなのか? でも XHTML の考え方も理解できるしなぁ。
Wiki 記法がメール上での利用など、HTML 以外のシーンも考慮する気があるのであれば物理マークアップ推奨はアリ、考慮する気がないのであれば HTML の思想に従うべき、とここではいったん単純化してみることにしよう。
で、それとは別に、個人的には引用と注の記法はぜひ考えてほしい。普通に文章書くときにはこれこそ大事だと思うんだけど、あんまり Wiki 界の人(って誰)は必要性感じてないのかな?