ウェブログに見る日米個人サイトコミュニティ事情
http://www.zdnet.co.jp/news/0305/07/cjad_horikoshi.html
weblog にも実際に意義があったろうし、現在もあるでしょう。それを否定する気はないのですが、blog 賛美は好きになれません。つーかまず blog という単語がなんかいやだ。なんつーか 2ちゃん的な音便なんでしょうが、元の意味がいたずらに分からなくなる言葉遊びはそのコミュニティの外に居る人間を締め出しに掛かってんじゃねーか、と勘ぐりたくなります。これが acronym だとか言うならいいんですがね。
で、話を元に戻すと blog 賛美は好きになれないのです。blog そのものはどうかというと、別にどうとも思いません。日記でしょ? いや、「個人の日常を記述したもの」という本来的な意味での日記のことを言ってるわけじゃなくて、Web 上によくある日記。Web 上の日記って、そりゃー内容は千差万別で、本当にその日起きたことを書いてあるものもあれば、非常に高度な技術メモだったり、思索の吐露だったりすることもあります。
blog もそういうもんでしょ。役に立つ blog もそうでない blog もある。そんでいいじゃん。ジャーナリズムがどうだ、なんてのはたまたま目立った事例を取り上げているだけで、それが本質なのかというとそんなことはないでしょう。逆に、個の発信する良質なジャーナリズムが…なんてことを今さら声高に言うってことはですよ、
あんたは WWW をなんだと思っていたのだ
と問いたくなります。WWW ってのはもともとインタラクティブなメディアなのです。マスメディアじゃねー。
てのが今まで思っていたことなのですが、タイミングがないし、独立したページで書くほどの分量にもなりそうにないので書かずにおりました。いいタイミングをくれてありがとう > ZDNet
ところで、このコミュニティ形成の比較って話はなかなか面白いですね。ツールとサービスの登場により一気に個人ジャーナルサイトが華開いたのであれば、強力なコミュニティの形成も別に不思議じゃない。でも逆に言うと、日本以外でもツールに頼らないテキストサイトはフツーに存在してたわけだし、そういう地道な下地が必要だったんじゃないかとも思うんですけどね。そういう地味なテキストサイトでの情報の発信をしていた人がなんとか書くことだけに専念したいと願っていたからこそツールができ、その普及により文化が華開いたわけでしょ。実は個人的にはこういう地味なサイト(見た目がどうとかではなく)の方が好きで、一応理由もあるのですが、それはまた別な機会に書こうと思います。