blog で解雇って話
ブログで会社をクビに——米国で解雇例が続出
「Blogやめますか?会社やめますか?
これはそもそもオフラインで人間がどのように付き合っているかということによる部分が大きいんじゃなかろうか。日本では例えオフ(働いてない時間ね)でも会社の上司、部下関係を逃れるのは難しいし、所属している組織などでその人自身を判断してしまいがち。だから例えその人のオフィシャルな立場で書いていない blog でも、日本の場合は所属組織や立場と結びつけて判断してしまいがちな気がする。というか少なくとも多くの人がそれを感じ取っているはずだ。
だから日本では立場を明らかにした日記や blog は有名人のものでなければ多くないと思う。少なくとも自分の見ているものの多くは知っている人は知っているかも知れないけど blog 上では明記されていないものが大半である。そして立場を明確にしてあるものは日常的なくだけな内容のものが多い気がする。なぜならその方がビジネス上の取引関係に影響しにくいし、自分の立場に影響が出にくいから。
これがしかし研究者など、自分という存在ありきで組織を渡り歩くタイプの人の場合は若干違うように思う。例えばセキュリティ研究者がセキュリティについての事件や技術について書くのはヘマ1をしない限り自分の立場を危うくするものではない。むしろこの人は精力的な活動をしていると注目を集め、仕事が増えるかもしれない。しかしそれでも所属組織についてはおいそれと書かないだろう。例えそれが自分の個人的見解であってもだ。
これが恐らく日本的な常識なのではないかと思うが、どうだろう。日本で今回のような話が問題になるには恐らくまだまだ時間が掛かると思う2。それがよいか悪いかの判断をここでするつもりはないが、もう少し自由に書けた方がいいんじゃないかな、という個人的な見解は書き添えておく。
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