ML を見直す
某blog へのコメントに自分はこう書いた。
ただ自分はコミュニケーションはこうしたコメントなどより ML の方が好きですね。記事とコメントという区別がないので全部フラットに検索できますし、込み入ってくるとコメントやトラックバックでは煩雑ですから。
普段感じていたことなんだけど、改めて言葉にすると自分の言葉なのにあぁなるほどと思う。ということでちょっと ML の特徴だと思っていることを挙げてみよう。
- 内容がメールで届くので、すべて手元のコンピュータ上で完結している。
- Web サイトを見に行く必要がないし、まして TrackBack は複数のサイトを見ていかないと行けないので煩雑だし、議論を振り返るのも大変。
- その点 ML はすべてローカルのコンピュータだけで処理できるので楽。
- (パソコン通信の頃は ML も BBS も情報の保存されている場所が違うだけで大きな違いはなかったんだけどね。)
- ML では記事、コメントという区別がなくすべてのメールは平等なので検索するときに偏りがない。(普通、blog の記事検索にコメントは含まれない。)
- ML は実際に使うメールアドレスを登録する必要があり、お互いのメールアドレスが丸分かりになる。以前は実名やメールアドレスをオープンにしたコミュニケーションは当たり前だったが、今はそういう時代ではない1ので、心情的な面で現代的ではないような気がする。
- 行儀の悪いメールソフト、ちゃんとスレッドを追いかけられないメールソフトがあるのでみんなが便利に使えるとは限らない。
- そうしたソフトのシェアが高いのでそもそもスレッドを追いかけられることを知らない人がかなりたくさん居る。
- おかげで本来とても便利な機能なのにまったく役に立たないことが多くなる。スレッドがぶちぶち切れたり、とんでもないところにリプライしてメールを書き始める人が出てきて困る。
また ML とは限らないけど最近のメールの特徴として
- メールを勝手に携帯に転送しておいて夜中に ML にメールを投げるなとか、緊急でないならメールを投げるなとかいう勘違いした人が居る
のは困りものですな。無知は罪です。
- 全文引用をやめられない人たち、全文引用が正しいと教育されている人たちが居る
これが不思議なんだけど、どうもスキルのないビジネスパーソンの間では「全文引用をしてあげることで議論の流れを振り返りやすくする」とか「やりとりの証拠にする」という意味があるようです。これ困るんだなぁ。軽く反論すると
- ちゃんとスレッドが活用できていれば全文引用なんか不要だし、全文引用があちこちのメールについていると検索するときにノイズが増えるので逆効果2
- 全文引用したあとに「はい」とか「反対です」とか単語を書く人が中に居る。そういうことをしている人は自覚がないだろうし、上のように全文引用した方がよいと考えている人には分からないだろうけど、こっちはちゃんとメールは最後まで読むもんだと思ってるし、全文引用で終わっているのかその後何かあるのかとても心配になる3ので勘弁してください。全文引用は罪です。
- 引用なんか恣意的に変更加えられるんだから、全文引用したって証拠にはならない。あくまで「補助」。補助なのに全文引用が本文より長いなんてことがザラになるのはおかしいやろ。つーか著作権的にもまずいんちゃいますかとか別な心配してしまうよ。
こうして振り返るとメールは Web に比べて多少スキルが必要なようです。PC の時計を正しく合わせることすらできない人も居るわけで、たったそれだけのことで受信メールが整理しにくくなるってのはやっぱちょっとシステムとして完成度低すぎるというか人間に頼り過ぎなんでしょうねぇ。まぁ最近は ML + Web の連動システムを比較的容易に構築できたり、無料のサービスもいくつかあるので、自信のない人は Web からやってくれってことにすればいいのかもしれませんが。4
ほんとはとても便利なんですけどねぇ < ML