※ 実際には 5/12(土) に書いてます。
ガチだった。マジガチ無知。
久しぶりの開催の UX Kanazawa Vol.2. 前回は「こんな感じかなぁ?」とみんなでやってみた感じだったけど、
今回はガチ
でした。
終わってすぐ連休に入ってちょっといつもと違うモードに入ったためなかなか日記を起こせなかったことと、ポイントが多すぎて書いても結局トレースするだけ(というかそれすら難しい)になって、ちょっとこれどうなんだろうという感じになりそうで躊躇しているうちに時間が過ぎてしまった。
全体の構成
- 講義
- Design の歴史、Human Centered Design と UX
- ワークショップ
- HCD手法の中からオブザベーション(観察) -> 評価グリッド -> プレゼン
の2部構成。
オブザーバというとあぁ、と思う人がもしかしたら多いのかな。
全体の感想
時間足りなすぎ。開始を1時間早めてもまだ足りない感じだった。
そして濃密すぎ。これはね、いやすごいですよ。全力で参加しないとあっという間に置いていかれる。受け手思考だと完全に置いていかれます。UX Kanazawa ガチ。ガチ硬派。
実は個人的には認知科学の話やエスノグラフィの話は初めてじゃないのでまだ参加者の中では余裕あった方だと思うんだけど、もう10年以上前にかじった程度なので思い出す余裕もなかった。
で。
バックグラウンドや姿勢にもよるとは思うんだけど、懇親会から最後まで参加した人間として思うことは、これは
ぼくの知らない金沢が生まれるんじゃないか
という気がした。WDF や DA 方面には参加したことがないからそことの比較はできないんだけど、(前回からそうなんだけど)Web に噛んでない人もガンガンきてる。これがまず面白い。全体的には IT 関係の人が多いんだけど、懇親会で話すと全然分からない話がたくさん出てくる。
ここ 1年くらいは kanazawa.js への参加が最も多くて、エンジニア以外との接点増えたかなーなんて思ってたけど、おれの知らない世界のエンジニアまだまだいるよ! もっと出てこいよ!
反省
あくまで自分の感じた反省であって、同じグループの他の人の反省とは違うかもしれないことをまず断っておきます。
- 観察から評価グリッドで順番に問題点、改善案のヒントに上がって行くはずなんだけど、それぞれの間にやや飛躍を感じた。
これやっぱ実に難しい。
まず問題点のもとになるものが観察の中にちゃんと入っていない感じがした。自分はオブザーバをやっていたので、つまりは観察力不足ということになるんだけど、自分の気づいていない問題点を観察対象者1がそのまま書き出していたりして、ということはやはり本当はそのとき感じていたものを思考発話が出来ていないということだし、モデレータがそれをモデレーションできていなかったということだ。
オブザーバは手間は掛かるがまずは実直に作業すればタスクは遂行できる。しかしモデレータは違う。モデレータがオブザベーションの過程をちゃんと理解し、そのうえで観察対象者とある程度信頼関係を築いて、的確に観察対象者の行動をモデレーションしてあげる必要があるんじゃないか。
実はこれ本当に大変なのは観察対象者とモデレータだよなぁと思った。
- ペルソナについて最初に軽くジャブがあったんだけど、観察対象者とそこから導いたはずのペルソナが本当に合っていたのかなぁ?という疑問があった
- 最終的に考えたプロダクトの利用シーンがペルソナや観察から飛躍していた
最後はペルソナをベースに「予測」あるいは「マーケティング」の要素がたぶんに入ってしまった。つまり今回のオブザベーションワークショップでは扱っていない領域に踏み込みすぎてしまった。
やっている最中は「おぉこれは面白いぞ」と思いながら作っていたので満足していたんだけれど、改めて発表の段になった際に、観察、ペルソナ、ストーリーがどれも少しずつつ飛躍する感じになってしまった。
簡単に言うと「お題」優先で、その「お題」に対する意外で面白い「回答」を「考えて」しまっていた。これはオブザベーションワークショップの趣旨とは違うし、HCD ではないし、UX を考える根拠が不足している。
改めて今回のポイントと感想
合ってるかどうか分からないけど、今回の UX Kanazawa Vol.2 でやったことは「ユーザーからどうやってデザインを決定する根拠を集めて、何を導き出すか?」そのための流れを学んでいたはずだ。なのに、最後は根拠の足りない発表をしてしまった。
デザインの決定要素はとてもたくさんあって、現実の自分はデザイナじゃないんだけど、様々な要素によってデザインが流動してしまう現場を見ている。そこで自然と「先回り」や「バランス」を重視してしまうような思考ができてしまっているんだなぁということを感じた。
今回やったようなオブザベーションは思い入れの入るエンジニアやデザイナではなく、別な立場の人が実は得意なのかもしれない。観察は作り手も参加した方がよいが、実は作り手じゃない人が参加した方が話が脱線せずに粛々と進みそうな気がしないでもない。例えば開発に対して QA のような、そんなイメージ。もし自分の作ったものをユーザーがクソミソに言いながら使っていたら冷静な観察ができないかもしれないしね。
だから実はモノ作りに関わってはいるけど営業です、とかそういう人も入った方がいいんじゃないかな、これ。モノを生み出してユーザーに届けるのって大変だけど面白いねって、直接作り出していない人も感じられるんじゃないかなぁ。
なるほどな!
って思うもん。
もしかしたら次は読書会とかの方がいいのかね、これ。アンケートで課題図書を聞いてみたけど、超定番の本以外はやはりまだあまりこなれてきていないみたい。とは言え、あんまり適当にイメージを膨らませてもダメなのかなぁとか、ちょっと悶々としたりしながらとりあえず今日のところは飲んで寝ます。
ありがとう。またよろしく。
「ユーザー」と置き換えていいのかな ↩